人間の赤ちゃんは、未熟な状態で生まれてきます。誕生から約三カ月は完全な依存状態にあります。自分一人では生きられない赤ちゃん は、ヘルプを必要とする存在です。母親は、自分で自分の面倒がみられない子どもの、すべての生理的欲求にこたえます。
この時期の保護は、子どもの「できない」状態にもとづいての行為でしょう。子どもにかわって、保育者がそのすべての面倒をみるのです。
この時期の親の献身的な世話は、その後の子どもの人格形成に大きな影響を与えます。
たくさん抱かれて、声をかけられ、よく相手をされた子どもには、安定した情緒が育ちます。
この時期、充分に子どもとスキンシップをとることで、親のほうにも子どもに対する愛情や、しっかりと子育てをしようという心構えができてくるようです。
子どもの成長には目を見張るものがあります。子どもにできることが増えるにつれて、親の保護は「支配」へと姿を変えていきます。
危険なものに触れないように、親は「ダメ」を連発するようになります。指示や命令、禁止語が日々増えていきます。
この保護と支配の時期は、このあとに続く子どもの自主性の開発と自立を、うながすうえで、とても重要な意味のあるときです。