最近は、小学校受験させる家庭も増えています。現在、小学校のお受験をすると言われているのは毎年1万人前後です。首都圏では約3%程度の受験率ですが、都内でも特に港区や渋谷区などは小学校受験人口がさらに多くなります。
10歳前後の多感な思春期に3年間塾に時間をかけるよりは、比較的子どもをコントロールできる時期に小学校受験を終わらせて、ゆっくりと学校生活を楽しませることができます。
また、高齢出産などで一人っ子の家庭も増え、一人にかけられるお金も時間も少しゆとりができ、しっかりとした教育を与えたいという思いも強くなっている傾向にあります。
学費
私立の場合、気になる学費ですが、もちろん、授業料が無料の公立小学校と比べたら、必ずかかるお金は高くなりますね。しかし、中堅校であれば、授業料はおよそ月5万円程度のところもあります。この金額は、乳児の保育料程度です。公立小学校に通いながら中学受験のために3年間の塾通いさせることを考えたら、あまり違いはないのではないでしょうか。
学費は、学校によって差が大きいため、ガイドブックなどで学校ごとに一度確認しておきましょう。
一方、中堅校では、初年度は70万〜80万円程度、2年目以降は50万〜60万円程度の学校も多いです。
国立ももちろん無料ではなく、学校によって授業料や後援会・PTA費等に差があります。国立は、国のお金でまかなわれているとはいえ予算には限りがあるため、後援会費や同窓会費などの名目で学校運営を成り立たせている学校が多いようです。
お受験の内容
<小学校入試の内容>
保護者の担当は、願書と面接です。学校の求めるものをしっかり踏まえて作りましょう。
●願書・・・家庭での教育方針をみられます。
●面接・・・様々なスタイルがあります。願書で伝わらないものをみられます。
- 「親子面接」子どもと両親の3人で挑む
- 「個別試問」子どもだけで先生と1対1で行われる
- 「グループ面接」子ども3~10人くらいで行われる
- 「父母面接」親だけ
教育方針を学校側から聞かれたときに、夫婦でちゃんと意見が共有できていることが小学校受験の成功の鍵です。
考査では、「ペーパーテスト」「面接」「運動」「指示行動」「行動観察」「お話の記憶」「巧緻性」「絵画」のテストが行われます。
どの学校もすべてのテストがあるのではなく、学校によって、組み合わせ、形態は異なります。そこにも学校のカラーが見えてきます。
気になる学校があったらまずは受験方法も調べてみましょう。試験内容を見ると、その学校が求めている子ども像が見えます。受験方法がわが子に適していたら、学校もわが子に合っているのかもしれませんよね。
●ペーパーテスト
プリントを使った筆記試験。ただし、まだひらがななどは書けないことが前提のため、選んで丸をしたり、色を塗ったりすることで解答します。
見る、聞く、考える、行う力を問われます。
- 季節やマナーなどについての「常識」・・・普段の生活
- 重なったり反対になったりするものを探すような「図形」・・・推理力、論理力
- 数を比べたり計算したりするような「数量」・・・具体的に発展させられるかを見られます。
- しりとりをしたり、植物や昆虫の名前などを聞く「言語」
●行動観察・・・基本的な言葉遣いや生活習慣、他の子どもとのコミュニケーションの様子をチェックします。
- 集団遊び・・・子どもたちを複数人のグループに分け、一緒に遊ばせたり工作をさせたりして、周囲から様子を見ます。幼児期はどうしても自己中心的なものですが、相手の立場にたてるか、社会性・協調性を見られます。
- 食事をさせてマナーを見る学校もあります。
- 走る、跳ぶ、ステップを踏む、障害物を越える、鉄棒や縄跳び、マット運動
運動神経の良しあしが問われるのではありません。基本的な運動能力と、お手本・指示を聞く力があるか、自分の意志で行う力があるか、が見られます。指示行動と兼ねて行われることが多いです。
挑戦、積極性、自主性が問われます。
●指示行動・・・先生が指示した通りの行動ができるかどうかを見ます。
- 運動と兼ねて行われることが多いです。
- 障害物競走
- ごっこ遊び
●お話の記憶
録画した声をテープで聴かせるか、先生が読み上げて、一定の長さのお話を聞いて、それについての記憶を尋ねる問題です。
- 出てきた登場人物や話の流れなどを聞かれたり、その中から伝わってくる季節や数字の問題などを聞かれたりする場合もあります。
●巧緻性・・・工作の工夫の様子や、生活に必要なスキルが自分でできるように身に付いているのかを見ます
- ハサミやノリを使う「工作」
- ひも結びなどの手先の器用さを見る。
●絵画
- 巧緻性とともに行われることも多いです。
- 思い出に残ったことや生き物を絵に描くようなテスト。
- 複数の絵を見せて、違いなどを聞く絵の記憶のテスト。
女の子の場合
女子校はペーパーなどプリントが多く出る傾向にあり、できて当たり前という高いハードルがあります。女子校は、多くの学校で親子面接がマストになってくるそうなので、親もしっかりと準備をしておきたいです。
小学校受験は、早く始める人もいるものの、基本的には、最低1年間と言われています。週1〜3回程度、「お教室」と呼ばれる専門の塾に通わせる家庭が多いです。
小学校受験をするなら幼児教室は不可欠です。スタート時期は年少からが良いでしょう。幼児教室は0歳児クラスからありますが、受験の準備を始めるのなら、年少クラスくらいから。初めは月に2回くらいのペースで十分です。
志望校選び
では、いざ小学校受験が視野に入ってきた場合、何から始めたらよいでしょうか?
- 住んでいる沿線にある私立や国立の小学校
- 友人や知人の子どもが通っている学校
- どんな教育方針なのか、どんなカリキュラムや行事を行っているのかなどを学校のサイトでチェック
- その学校に通わせている親や、小学校受験を経験している親などに話を聞いてみる
- 私立や国立の小学校の詳細が掲載されている小学校受験情報誌や本。知らなかった学校についても知識を得られます。
小学校受験で一番大事なのは、夫婦できちんと子どもの教育方針について話し合うことです。
- わが子に合った教育や環境とはどんなものなのか。
- どんな子どもに育ってほしいのか。
- どんな教育や環境を整えてあげたいのか。
- どんな経験を積んでいってほしいのか。
気になる学校がいくつか名前が挙がってきたら、学校説明会や学校見学などに実際に足を運んでみましょう。
学校に行くことで施設だけでなく、先生達の雰囲気も見ることができます。学校によっては授業や行事を見学できるところもあるので、そういう機会は実際に通っている子ども達の雰囲気を知るのにいい機会です。
説明会は保護者のみで行くことが多いでしょうが、機会があればぜひ子どもも連れていきましょう。行ってみることで、子ども自身が学校の雰囲気を感じとります。まだ幼くても、本人だからこそ分かること、感じることがあるので、特に受ける予定の学校には必ず一度は一緒に連れていくようにしましょう。
<志願者数ランキング> (2017年入試 男女計)(日経DUAL記事より)
<私立編>
1位 慶應義塾幼稚舎 定員144人 応募者数 1495人
2位 慶應義塾横浜初等部 定員108人 応募者数 1242人
3位 早稲田実業学校初等部 定員108人 応募者数 920人
4位 成蹊小学校 定員112人 応募者数 635人
5位 桐朋学園小学校 定員72人 応募者数 564人
<国立編>
1位 筑波大学附属小学校 定員128人 応募者数 3817人
2位 東京学芸大学附属竹早小学校 定員40人 応募者数 2461人
3位 東京学芸大学附属大泉小学校 定員90人 応募者数 1348人
小学校受験するなら、まず何から始める?
入学後の親の参加度
一般的に、共学や男子校は入学後は4月に入学式や保護者会、5、6月に授業参観や運動会など、公立と参加頻度は変わらないか、地域活動などがない分少ないです。子どもの自立を大事にする慶應幼稚舎や早稲田実業は、親の負担はあまり多くはないです。
一方、親の参加が必要な頻度が多いのは女子校です。特にミッション系の学校などは毎日のように親も学校に行かなくてはいけない行事や、聖書の勉強会や日曜学校などが定期的に行われることがあります。
入学後に、どのくらい親の参加や協力が必要なのか、説明会などで確認しておきましょう。
アフタースクール
最近では、学童(アフタースクール)が付いている私立小学校も出てきています。聖心女子学院初等科や日本女子大学附属豊明小学校は敷地内に学童を開設しています。両親が働いてても受験や通学がしやすくなってきました。小学校に学童がないところであれば、民間学童などを自分で手配する必要があります。